「理想のサウナ」と聞くと、サウナ・水風呂・外気浴の“三種の神器”を思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん、その3つがきちんと揃っている施設は、とても気持ちいいです。
でも正直に言うと、露天風呂だけでしっかり整ったこともありますし、サ飯の一口で整い直したような感覚になったこともあります。

整うんは、身体だけやなか。
空気も、タイミングも、ぜ〜んぶやけんね。



たぶん、完璧なサウナって“設備”より“流れ”なのかもね。
今回の記事では、そんな自分勝手な“理想の整い方”を、思いつくまま語ってみます。
サウナに求めるのは、ただの熱さじゃなくて、“整いの設計”。
少し長くなりますが、整える準備はできていますか?
整えるって、ただ“ととのう”だけじゃない
サウナ・水風呂・外気浴の三点セットがあれば“ととのう”のは確かです。
でもそれだけで「整った」と言えるかというと──ちょっと違う気もします。



“ととのった顔”はできても、内側が整っとらん人、よう見かけるばい。
前回の「守りのサウナ術」からの流れ
前回は、若い頃の“攻めるサウナ”から卒業して、今は「守りの姿勢」で丁寧にサウナと向き合うようになった、という話をまとめました。


いきなり熱々のサウナに飛び込むのではなく、体を下茹でしてからゆっくり汗をかく。
水風呂も段階を踏んで慣らしながら、外気浴では深くリラックスする──
そんな“無理しないととのい方”が、自分にとっての新しい正解になった気がします。
「整う」とは何かを再定義してみた
ここでふと、思ったんです。
そもそも「整う」って、身体の話だけなんでしょうか?
サウナに入って、水風呂に浸かって、外気浴で深呼吸する。
それだけでも十分気持ちいいんですが、自分が本当に“整った”と感じた瞬間って、それ以外のときにもあった気がします。
たとえば──
露天風呂で目を閉じてたら、ふと肩の力が抜けたとき。
サ飯を口に入れた瞬間、「これや!」っていう一体感を感じたとき。
整うって、もっと広い意味での“心と体の解放”なのかもしれません。



“ととのう”って言葉が流行ったのって、もしかしたら“他に言葉が見つからなかったから”かもな。
露天風呂で整う説、あります


サウナ・水風呂・外気浴という王道ルートとはちょっと違うけれど、“湯船だけで整う”という体験も、実はけっこうあるんです。



サウナ入らんでも整う?
──整ったらそれが正解っちゃけんね!
ぬるめの美泡風呂は“整いの下地”
まずは、整いのための“準備運動”として、ぬるめの美泡風呂(信楽焼)が理想です。
ここではまだ「ととのう」までいかないけれど、呼吸を整え、体をほどくにはぴったり。
ぬる湯+泡の刺激でじっくりと体温が上がっていき、感覚が静かに開いていくこの時間があるだけで、そのあとの整い方がまるで変わってきます。
サウナの前にこの美泡風呂があるだけで、「今日はちゃんと整えそう」と思える。
それくらい、大事な“整いの下地”だと感じています。
露天×静寂×空気感=整いが“起きる”場所
そして本番は、やや温度高めの露天風呂です。
ここではもう、何も頑張らなくていい。
目を閉じて風に吹かれて、木漏れ日を感じて、少し熱めのお湯にじっと浸かる。
そうしていると、ふと呼吸が深くなって──
「あ、今…整ってるな」って、言葉じゃなく体が教えてくれる感覚があるんです。
ととのう=温冷交代浴、という固定観念を少しだけ外してみたとき、実は一番整えるのが、こういう“静かな時間”なのかもしれません。



整いって、温度より“余白”だったんだな…って思える瞬間があるね。
サウナ内テレビ問題に、終止符を
普段はほとんどテレビを見ないのに、なぜかサウナ室の中だと、つい見入ってしまうことがあります。
でも、あれって──よく考えると、整いを邪魔されてないですか?



あれやろ?
見よったらキリがなくなって、出るタイミング見失うアレやん!
見入って出られない問題
たまたま流れていたバラエティ番組。
最初は全然興味なかったのに、気づけば続きが気になって、「もうちょい見てから出よう…」と限界まで粘ってしまう。
そして、タイミングを誤って、体がヒリヒリするほど我慢してしまう。
これ、誰でも一度はやったことがある“サウナあるある”じゃないでしょうか。
出たあと、続きが気になってモヤる問題
ようやく意を決して出たあと、「CM終わったら戻ろうかな」とか「このあとどうなるんだろう」みたいに、頭の中が番組に引っ張られて、整いに集中できないこともあります。
そして戻ってみたら、もう番組はクライマックスか別の話題。
「…なんかモヤモヤするな」と、スッキリしない整いになってしまうんですよね。
解決策①|館内どこでも同じ番組が見られる
この問題を解決するには、サウナ室のテレビだけに依存しない視聴導線が必要です。
- 水風呂に入りながら
- 外気浴しながら
- 休憩スペースで体を拭きながら
どこにいても、同じ番組が“視界のどこかにある”ように設計されているだけで、「続きが気になる問題」から自由になれます。



限界まで我慢してまで観たかったのって…たぶん再放送だったよな。
解決策②|“番組プレイリスト”を館内&SNSで公開
もう一歩踏み込むなら、施設側が「番組プレイリスト」を用意しておいてくれると最高です。
たとえば──
本日の番組プレイリスト
20:00〜【テレ東】所さんのそこんトコロ
21:00〜【日テレ】金曜ロードショー『◯◯』
22:45〜【テレ朝】Mステ・アーカイブ特集
このように放送局まで含めて明示されていると、「ただの垂れ流しじゃなく、ちゃんと“選ばれた番組”なんだ」と感じられる。
これはもう、“視覚のBGM”とでも言いたくなるレベルで、整い導線の一部としてテレビを楽しめる形になります。



テレビば流しっぱにしとるだけやなかとよ。
あれは“番組選書”ばい!
アウフグースは、“やるならちゃんと”が理想


あればうれしいし、熱波を受けると一気に整う──
でも、アウフグースって、意外と“難しいサービス”なんですよね。



アウフは風の芸術やけん。
中途半端な“パタパタごっこ”は勘弁しときたいとよ!
質を落とすくらいなら、やらない選択もある
アウフグースを取り入れている施設は増えていますが、継続して高品質なサービスを提供するのはかなり難しいと感じています。
- 熱波師のスキル差が大きい
- 担当スタッフが固定できず、シフトが回らない
- 定期開催が負担になって、施設全体が“やっつけ感”に
せっかく整えるための時間なのに、「とりあえずやってます」みたいな空気になってしまうと、本末転倒というか、“冷める”原因になりかねません。
ゲストアウフグーサーをSNSで募集するスタイル
そこで提案したいのが、ゲストアウフグーサー制です。
- 常駐スタッフに頼らず、外部から熱波師を招く
- SNSや館内掲示で“今週の熱波スケジュール”を発信
- 地元のファンやプロ志望の人にも場を開放
これなら、負担を抑えつつ質と新鮮さを保てるし、イベント感もあるので「今日は誰が来るんだろう?」というワクワクにもつながります。



誰が風を送って、誰がその場に居合わせるか──その偶然がいいんだよな。
サウナは“2部屋制”で住み分けるのが正解
そしてもうひとつ、サウナ室は2タイプ用意されているのがベストです。
部屋 | タイプ | 特徴 |
---|---|---|
1室目 | アウフグース用ドライサウナ | 高温・低湿/照明・音響あり/演出重視 |
2室目 | フィンランド式セルフロウリュ | 中温・中湿/静寂/自己調整ができる |
今日は風を浴びたいのか、静かに蒸されたいのか──選べるだけで整いの質は一気に上がるんです。



自分で蒸されたい日もあるし、誰かに風ば送ってほしか日もあるっちゃね。
水風呂は「ぬるい×普通」の2温度制が最強
水風呂に入るのが怖いとか、苦手だとか。
その気持ち、以前はわからなかったんですが──今は、めちゃくちゃわかります。



水風呂は“修行”やなか。
整うための“受け皿”やけん、ムリしたら逆効果とよ。
1桁台の水風呂は不要な理由
昔は「キンキンに冷えた水風呂こそ最強」みたいな風潮がありました。
実際、サウナ後に1桁台の冷水に飛び込むと、一気に意識が引き締まる感じもあるし、刺激は強烈です。
でも──
- スネが痛い(肉が薄い)
- 心臓に悪い(ヒートショックリスク)
- 体が強張って呼吸が浅くなる
今は、冷たさよりも「やさしい受け止められ方」の方が、圧倒的に整いやすいと感じています。
「ぬる→冷」より「冷→ぬる」が気持ちいい謎のゾーン
多くの人は「ぬるめで体を慣らしてから冷たい水へ」と入ると思いますが、逆に「冷たい水風呂 → ぬるめの水風呂」の順で入ると、不思議な感覚になります。
スッと冷やした体を、もう少しやさしく包むようにして仕上げる。
すると、肌の外に“膜”みたいなものが張った感覚があって、なんともいえない安心感が残るんです。
この“微妙な温度差”を行き来する体験は、他では味わえない“ととのいのグラデーション”だと思っています。
負担を減らし、感覚を増幅する設計
水風呂が冷たいほど“偉い”わけじゃないし、限界まで我慢するのが“正しい”とも思っていません。
大事なのは、自分の感覚がどう開いていくか。
- 無理しない温度設定
- 入りやすさ
- 出たときの“包まれ感”
この3つを意識して設計されているだけで、整いの質って、確実に変わってくると思います。



冷たすぎると“整う”前に、“やっちまった”って後悔するんよな…。
休憩スペースでは“漫画”が整いを仕上げる
整いきったあと、食事も済ませて、館内着でひと息。
そのあと「なにかちょっと読みたいな」って思う瞬間、ありませんか?



ととのいの仕上げは“ページめくる静けさ”とよ。
知らんけど。
あえて完結済みのニッチ作品だけに絞る
休憩スペースに“ワンピース全巻”とか“キングダム一気読み”とか、そういうラインナップももちろんありがたいんですが、選べる自由が多すぎて、結局なにも選べないということもあります。
そこで、あえて“完結済み”の名作だけに絞るという提案。
- 手に取りやすく
- 初見でも内容が入ってきやすく
- ちょっとクセがあって記憶に残る
これくらいが、整ったあとに読むにはちょうどいいんですよね。
ラインナップはSNS&店内ポップで全力アピール
せっかく置くなら、「何があるか」も見せてほしい。
- SNSで「今月の整いマンガ」紹介
- 店内の手書きポップにスタッフのおすすめコメント
- 「寄贈された1冊にハマって全部揃えました」みたいなストーリー付き
こういう“人の体温”が見えるラインナップって、サウナ施設の魅力としてもじわじわ効いてきます。



“整う漫画棚”って、それだけで文化なんよな。
少女漫画も侮れない。読んでみてほしい理由


これは実体験ですが──
普段は絶対手に取らないような少女漫画を、整ったあとに何となく読んだら、めちゃくちゃ沁みたんですよ。
たとえば、恋愛や家族もの、日常の小さな気づきを描いた物語。
整って感情がオープンになってると、「なんで今これ読んで泣いてるんだ…?」ってくらい、染み渡るときがあるんです。
ジャンルにとらわれず、“今の自分に合う何か”が偶然そこにある。
それが、整い読書の一番の魅力かもしれません。



漢(おとこ)の整いに、レースの表紙が刺さる夜もあるとよ。
サ飯は“選べる”より“決め打ち”が刺さる
整ったあと、最後に欲しくなるのは“うまいメシ”。
でも、どれにするか悩んでるうちに、整いの余韻がどっか行っちゃうことってありませんか?



“迷ってる時点で整ってない”って、よく言われるっちゃけどな〜。
「いろいろあります」は誰の心にも響かない
最近のサウナ飯って、カフェみたいにおしゃれだったり、メニューが豊富すぎて、結局ピンとこなかったりすることがあります。
もちろん“選べる自由”は大事なんですが、整った直後って、もっと本能的に「これ食べたい!」って感じたいんですよね。
そんなときに「◯◯定食と、◯◯カレーと、◯◯丼と…」って出されても、逆に疲れる。
選択肢の多さは、ときに整いの敵になることもあるんです。
正解は──生姜焼き定食 or ビリヤニ
だからこそ、“ふたつに絞る”くらいの潔さに価値があると思うんです。
メニューが豊富なことは一見ありがたいけれど、
それゆえに「どれも無難で既製品っぽい」って感じたこと、ありませんか?


出すなら、この2つに全振りしてほしい。
生姜焼き定食
ビリヤニ
この二択に全振りした施設なら、その分だけ「本気」で作れる。
レシピを磨いて、素材を厳選して、ここでしか食べられない味を目指せるはずです。
しかも不思議なことに──
整った体と心で食べるだけで、その食事はもう“世界一”に感じてしまう。



それが本当に世界一の味なのか、整い補正なのか──もう、どっちでもよくなるよね。



ほんならもう、“整い補正付き定食”って名前で出せばよかやん!
…て、マジで売れそうやけどね〜♩
ドリンク問題、最終結論はマッチだった
サウナ上がりに何を飲むか。
オロポ、アクエリ、炭酸水…いろいろ試してきましたが、やっぱり最終的には“これ”に落ち着きました。



原点回帰やな。うまくて、安うて、ちゃんと整う。マッチ、優勝や!
オロポ/アクリ/ビタックス、それぞれの特徴
まずはこれまでに試した“整いドリンク”たちを軽く振り返ります。
- オロポ(オロナミンC+ポカリ)
甘み・炭酸・電解質のバランス◎。定番中の定番。 - アクリ(アクエリアス+リアルゴールド)
やや甘めだけど炭酸感がちょうどよく、スポドリ感も残る。 - ビタックス(デカビタ+アイスボックス)
ご褒美感はピカイチ。ただしコストが高め。
どれも一長一短で、たしかにそのときは「うまっ!」ってなるんです。
でも、整ったあとに毎回これを飲むか?と言われると、少し構えてしまう。
でも結局、“うまくて安い”が最強
結局たどり着いたのが、大塚製薬の「マッチ」でした。
- 炭酸弱めで飲みやすい
- 甘さちょうどよくて疲れた体にスッと入る
- しかも安い。ペットボトルで買えばコスパ最強
なんていうか、“ちょうどいい”んです。
オロポほど特別感はないけど、毎回飲んでも飽きない日常感がある。
そして何より、整いが邪魔されない。
主張しすぎず、でもちゃんと染みわたる。
それがマッチの魅力です。
「マッチで整う大人」こそ整いきってる説
オロポでテンション上げてた頃も楽しかったけど、今はマッチ片手にベンチで風に吹かれてる方が、整ってる気がします。
- あれこれ試したあとに気づく
- 特別じゃなくても“自分に合ってる”という感覚
- 胃にも財布にも優しくて、しかもちゃんとうまい
そういう意味で、マッチに落ち着いた大人こそ“本当に整った人”なんじゃないかと、最近思ってます。



“欲しいもの全部入り”より、“ちょうどいい”が一番ありがたいよな…。
“経験値2倍ボーナスタイム”をどう使うか
整ったあとの数分間。
味覚が冴えて、体が「美味しいものちょうだい」って言ってる、あの状態。
これはもう、ゲームでいう“経験値2倍タイム”だと思ってます。



このタイミングで味が薄かったら、人生損しとる気になるっちゃね!
マッチで起動、サ飯で決める、追いマッチで完結
その“ボーナスタイム”をどう使うかが、整いの真価を左右する。
- まずは一口だけマッチを飲んで、喉と感覚を起動
- 次に、最高のタイミングでサ飯の一口目を迎える
- 最後に、食後の追いマッチで整いを締めくくる
この流れが、今のところ自分にとっての最強整い飯ルートです。



整いの山場をどこに持ってくるかで、“ととのい上級者”かどうかわかるとよ。
理想のサウナ施設は、“整い導線”まで美しい
サウナ・水風呂・外気浴──それだけ揃っていれば整える。
でも、本当に記憶に残る施設って、その間の「流れ」が美しいんです。



“どこで整えるか”やなか。
“どう整っていくか”が大事なんよ。
「入り方」より「流れ」が体験の質を決める
たとえば、サウナから出てすぐの水風呂が“ちょうどいい温度”だったり、その先のイスが木陰にあって、風がスーッと抜けたり。
置いてある飲み物のセレクトが絶妙だったり──
こういう細やかな導線の積み重ねが、整いの深さを決めるんです。
いくらサウナ自体が良くても、動線がバラバラだったり、雰囲気に統一感がなかったりすると、整いが途中で分断されてしまう。
だからこそ、空間の流れ、温度のバランス、視線の抜け感、すべてが連動しているサウナこそ、“理想”と呼べる場所だと思っています。
「気持ちよかった」だけじゃなく、「もう一度来たい」と思わせるために
ととのった直後、「あ〜気持ちよかったな〜」と満足することはあっても、数日後にも「あそこ、また行きたいな」と思える場所は、実はそんなに多くありません。
その差を生むのが、整いそのものじゃなく、“整いを演出してくれた環境”なんですよね。
理屈じゃないけど、感覚として「あそこは気が利いてたな」とか、「またあの椅子に座りたいな」とか、そういう余韻の記憶があるかどうか。
“ととのい導線”が整っている場所は、また行きたくなる理由が無意識に積み重なっている。



帰り道に“また来よう”って思えたら、それが一番整った証かもね。
これはまだ“妄想”だけど、いつか現実になるかもしれない
ここまで語ってきた内容は、既存のどこかにあるものではありません。
これはすべて、“こんな施設があったら最高すぎる”という私なりの妄想の組み立てです。
整いのスタイルは人それぞれ。
でも、「ととのう」を突き詰めていったその先に、こんな場所ができたら──本気で通い倒す自信があります。



いつか誰か、ほんとに作ってくれたらいいな…その時は、初日から行くから!



妄想で汗かいたんは初めてばい。
現実にしてくれる人、待っとるけん!
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